司法書士と成年後見人制度

司法書士

司法書士というと、皆さんが一番に思い浮かべるのは登記の代理業務だと思います。ですが、それ以外にも知られていない仕事はたくさんあります。

その中の一つが成年後見人です。成年後見人は弁護士も専門職として裁判所から選任される場合がおおく、私もパラリーガルとしてその補助を行っています。

ここでは成年後見について私のわかる範囲で紹介をしていきます。

成年後見人とは

2020年9月20日に総務省が発表した日本の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は28.7%で過去最高だったそうです。そうした現状から、高齢になり、自分の身の回りのことがままならなくなってきて、将来に不安を抱える人が増えてきました。成年後見の制度は、財産や身の回りのことに不安を持っている人について裁判所に申立てをして、本人の権利や義務を行ってもらうという制度です。

成年後見人の仕事

成年後見人になると下記の通り大きく二つの仕事があります。成年後見人は裁判所へ1年に1回その年に行った職務内容について詳しく報告する義務が発生します。

  • 財産管理
  • 身上監護

財産管理

本人の代わりに財産の管理をします。成年後見人は本人の財産を管理して守らなくてはなりません。例えば、本人が施設に入所したときの契約や費用について適正な支出が行われているか確認します。

なお、不動産の処分など大きな財産の処分は、裁判所の許可を得たうえで成年後見人として署名・押印をすることとなります。また、国や公共団体の給付金などの受け取るべきお金がある時にはその手続きを行うこともします。

身上監護

本人の健康などを維持するためにサポートする仕事です。本人の健康状態に応じて定期的に様子を確認したり、必要に応じて病院に連れて行ったりする仕事です。

本人が施設などに入所している場合には施設の職員や担当ケアマネジャーなどと連携を取って必要なサービスを受けられるように手続きを行います。

成年後見人になれる人

成年後見人は、本人しかできないような手続きができるように裁判所から権限を与えられます。そのため、だれがなってもいいというものではありません。

成年後見人は裁判所に選任された人がなります。成年後見人を申し立てたときに、申立人が候補者を立てることはできますが、必ずしもその人が裁判所に選任されるとは限りません。

選任の基準は公表されておらず、裁判官などが決定します。裁判所で必要と判断される場合に法律の専門家である弁護士や司法書士が選任されるケースが多くあります。司法書士は公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートという司法書士の団体で研修を受けた司法書士の名簿を作成し、成年後見人の候補者の推薦を行っています。

司法書士の成年後見人は多い

私の印象だと、成年後見人には司法書士が選任される場合が多いように思います。これは前出のリーガルサポートが司法書士の成年後見人をしっかり取りまとめていて、裁判所も安心して司法書士を選任できるというところがあるからではないでしょうか。

一方で、本人の身辺に何らかの事情があって、今後複雑な権利関係が発生しそうな場合には、弁護士を選任することが多いです。

司法書士が成年後見にかかわる必要性

これからも高齢者が増えていくことを考えると、成年後見人の申立ては増えていくように思います。でも、成年後見人は本人の財産や身の回りのことを公正で誠実に取り扱える人物でなければいけません。

後見人は本人にとって利害のない専門職が行うことが好ましいと裁判所が判断されるケースは少なくないと思います。司法書士にとって成年後見人の仕事は、社会貢献度が高く、責任の重い仕事の一つであると思います。

引用:令和2年9月20日統計トピックスNo.126統計からみた我が国の高齢者(総務省)

参考URL:https://www.legal-support.or.jp/legalsupport(公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートHP)


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